サステナ 英語レッスン

2021 Voice of Youth Empowerment サステナ英語プレゼンテーションチャレンジ

サステナ英語って何?

17のゴールとは

Paper Emergency Shelter

被災者を守る紙の建築

すべての人に健康と福祉を 住み続けられるまちづくりを

LESSON
POINT
1

守られている“安全な場所”

番組中のキーワード 避難所/shelter

番組ではこんなナレーションがありました。

1994年のルワンダ内戦で、現地に紙のシェルターを作り、多くの難民を救いました
⇒In 1994, he built shelters using paper structures for many Rwandan Civil War refugees.
*Rwandan(ルワンダの/ルアンダン)、civil war(内戦/シヴィル・ウォー)

shelter (シェルター/シェルタァ) には元々、悪天候や危険などから保護する場所という意味があります。
語源にskelduz (盾)、truma (部隊)、trumaz (頑丈な)、deru (堅い)があり、「盾と兵に守られている安全な場所」というイメージです。

字幕にはrefugee (難民/レフュジー) という言葉が出てきます。戦争や迫害、自然災害から逃れるために自分たちの国に住めなくなってしまった人を指します。
Boat peopleという言葉を聞いたことがあると思いますが、政治的な難民と言っていいでしょう。圧政や迫害で自分の国を追いやられ小さなボートで新天地を目指しますが、海難事故に遭ったり、海賊に略奪されるなど悲劇は後を絶ちません。小さな子供を連れて国境を目指し歩き続ける人々の姿を色々なメディアで目にしたこともあると思います。
彼らが求めているのはasylum (安全な場所/アサイラム) です。asylumには「避難所、保護してくれる場所」という意味のほかに、「政治的保護・亡命」という意味もあります。彼らのことを asylum seeker (難民・亡命希望者/アサイラム・スィーカ) と呼びます。

LESSON
POINT
2

直訳か意訳か

翻訳の肝

基本的に、翻訳は原文を忠実に訳すことが大切です。
ただし、映像翻訳では字数制限があるため、内容を正しく解釈して意訳することが必要になります。視聴する相手に伝わり易くするため、時には原文にない言葉を補うこともあります。

  

こんなナレーションがありました。
軽くて丈夫な紙管は、誰でも簡単に組み立てられ、布を垂らせば、あっという間にプライベート空間のできあがり
⇒The lightweight yet sturdy paper tubes are easy to assemble.
 Just put them together, drape some fabric, and you’ll have a private space.

*lightweight(軽い/ライトウェイトゥ)、sturdy(丈夫な/スターディ)、drape(垂らす/ドレイプ)、fabric(布/ファブリク)

“Just put them together”(一緒に並べて)という表現がありますが、これは原文にはなく、画像を見て付け足されたものです。
映像から伝わる内容ではあるのですが、字幕として貼り付けたときの英文的なリズムがスムーズになるという理由で使っています。
ただし、補うつもりの情報量が多くなりすぎ、結果、相手に伝わりにくくなる可能性もあるので原文にない要素を付け足す時は注意が必要です。

翻訳にまず必要なのは正しい解釈ですが、相手へ伝える段階では翻訳する人の主観が影響する場合があります。だから10人いたら10通りの訳文ができるのです。
外国語を翻訳して誰かに伝える際は、自分の主観が原文の伝えたいことを邪魔していないか常に意識することも大切ですね。

世界には戦争や災害で家を失った人たちも多くいるね。今回番組で取り上げていた紙のshelterは「プライベートな空間」を難民に提供していたけど、プライバシーも人権として守るべきものだよね。

サステナティーチャーサステナティーチャー

サステナティーチャー

フジテレビで5年間、LA駐在を経験。現在「フューチャーランナーズ」の英語校正を担当。エンタメを利用して英語を学ぼうと、洋楽のバンド活動にいそしむ。

ガチャピンとムックガチャピンとムック

(C)ガチャムク

自分が安全で守られていると感じられる場所って大事なんですな~。わたくしは守られていると感じられると安心するし、前向きに暮らしていける。それもみんなが持っている権利として忘れてはいけないですぞ。

LESSON
POINT
3

発音しよう

  • ・Shelter
  • ・He built shelters using paper structures for many refugees.
  • (彼は多くの難民のために紙のシェルターを作った)
鈴木 唯

鈴木 唯

フジテレビアナウンサー
早稲田大学国際教養学部卒業。中高はオール英語のコースを選択し、米国ワシントン大学への留学経験あり。
モットーは「やらない後悔よりやる後悔」。
英語好きを仕事に生かし、ハリウッドセレブや海外アスリートの取材を担当している。大好きなレオナルド・ディカプリオもインタビュー済み。実はゲーム好き。