サステナ 英語レッスン

2021 Voice of Youth Empowerment サステナ英語プレゼンテーションチャレンジ

サステナ英語って何?

17のゴールとは

Kelp for Mineral-rich Fields

循環型社会に貢献するコンブ

つくる責任 つかう責任 パートナーシップで目標を達成しよう

LESSON
POINT
1

SDGsで重要なのは環境に負担をかけないこと

番組中のキーワード 農薬/pesticide

農作物の育成に必要なものは土壌のミネラルです。畑に足りないミネラルを補うものとしてコンブに着目した主人公は、コンブを畑の堆肥に生まれ変わらせることを考えました。

これまで農家では土壌にさまざまな負担をかけていることが多くありました。それを改善したことをナレーションでこう説明しています。
農薬も化学肥料も使わない畑
⇒This farm does not use pesticides or chemical fertilizers.
*pesticide(殺虫剤、農薬/ペスティサイドゥ)、chemical(化学の/ケミカル)、fertilizer(肥料/ファーティライザ)

今回のキーワードpesticideの語源は、pest(害虫)+ ~cideです。~cideはラテン語のcaedereに由来し、cut(切る)という意味です。つまり、「虫を切り殺す」⇒「殺虫剤」というわけです。

同じ語源の単語には、ちょっと怖いですが、こんなものがあります。
*suicide(自殺/スーィサイドゥ) sui=自分(self)
*homicide(殺人/ハミサイドゥ)homi=人(homo)
*genocide(集団虐殺/ジェノサイドゥ) geno=民族

コンブを畑の土に入れて枯れ葉や米ぬかと一緒に発酵させると、微生物が活性化し白カビが生えてきます。そして・・・

集まってきた虫のふんも栄養になります
⇒Insect droppings become nutrients, too.
*insect(昆虫/インセクトゥ)、dropping(ふん/ドゥロッピング)、nutrient(栄養物/ヌートゥリアントゥ)

人工化合物だけに頼らないで、自然の生態系を巡らせることで環境への負荷を最小限に抑えることができます。そして同時に最大限の経済効果を得る、そんな循環型の社会(circular society/サーキュラ・ソサイアティ)がSDGsの目指すところです。

LESSON
POINT
2

時代や個人によって変わる ニュアンスの違う単語

翻訳の肝

堆肥に生まれ変わるコンブは、食用ではないものを使います。番組のナレーションでこう言っています。
コンブの食べられない部分を畑の堆肥として使うのです
⇒The kelp’s inedible parts are used to make compost.
*inedible(食べられない、食用ではない/イネディブル)、compost(堆肥、培養土/カムポウストゥ)

inedibleの前についているinは、「~でない」という意味の接頭辞です。よって、反対語の「食べられる」はedible(エディブル)です。
inedibleに似た単語にuneatable(アンイータブル)があります。こちらは接頭辞がunですが、反対語の「食べられる」はeatable(イータブル)です。

ここでは肯定形のedibleとeatableを使って、両者の違いを見ていきましょう。
どちらも「食べられる」を表していますが、ニュアンスの違いは以下の通りです。
*edible 「食べられる」を表す一般的な単語。文化や宗教の違いはあるが、人間にとって食用であるかが焦点
*eatable 「食べるのに適している」を表す。食用であることが前提であり、その上で美味しく食べることができるかが焦点

二つの単語を例文に当てはめて、正しいかどうか見てみると・・・
*A cockroach isn’t edible. ゴキブリは食べられない⇒〇
*A cockroach isn’t eatable. ゴキブリは(美味しく)食べられない⇒X
*The banana I bought yesterday is eatable. きのう買ったバナナはまだ食べられる⇒〇
*This bread isn’t eatable. このパンは(固いなどの理由で)食べられない⇒〇
などと使い分けられます。

しかし、このサステナ英語レッスンでも再三指摘していますが、言葉は日々変化しており、使う人のコミュニティや地域、属性によっても使い方に違いが生じます。ネイティブスピーカーでもeatableは間違いだとedibleに直す人がいます。
多くの英文に接して、ニュアンスを感じとったり、ネイティブスピーカーに聞いてみるなどして、体感するのがいいかもしれません。

環境を守りながら僕たちの生活を維持するためには、まずは環境と共存することだよね。そのためには海や陸に負担をかけないこと。
これまで通りに自然からの恵みを受けるためには、ゴミを海に流さないとか農薬を使わないとか、出来ることはたくさんあると思うよ。畑の肥料も、コンブや虫たちが一緒になって作ってくれてるなんて素敵なことだね。

サステナティーチャーサステナティーチャー

サステナティーチャー

フジテレビで5年間、LA駐在を経験。現在「フューチャーランナーズ」の英語校正を担当。エンタメを利用して英語を学ぼうと、洋楽のバンド活動にいそしむ。

ガチャピンとムックガチャピンとムック

(C)ガチャムク

生きものはみんな、持ちつ持たれつですな~ 自然の中でグルグル回って、それでおいしいものが食べられれば幸せであります。
それにしても、天然のミネラルたっぷりのコンブが育てたレタス、おいしそうでしたな~ 歯ごたえのあるサクサクという音もして、わたくしも食べたくなりましたぞ。

LESSON
POINT
3

発音しよう

  • ・Pesticide
  • ・The farm does not use pesticides or chemical fertilizers.
  • (その畑は農薬も化学肥料も使わない)
鈴木 唯

鈴木 唯

フジテレビアナウンサー
早稲田大学国際教養学部卒業。中高はオール英語のコースを選択し、米国ワシントン大学への留学経験あり。
モットーは「やらない後悔よりやる後悔」。
英語好きを仕事に生かし、ハリウッドセレブや海外アスリートの取材を担当している。大好きなレオナルド・ディカプリオもインタビュー済み。実はゲーム好き。