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LESSON
POINT1
幸せで自分らしく生きる福祉のまち
番組中のキーワード 福祉/welfare
主人公は冒頭でこう話しています。
「福祉というのはすごく狭い概念の中で展開されてきた。私たちは他の産業ともきちんと繋がって、地域の生活のあり方が少しでも良くなるような実践をしていく」
⇒Welfare services have had very limited system.
We collaborate with other businesses
to make our community a better place.
*welfare(福祉/ウェルフェア)、limited(限定された/リミティドゥ)、collaborate(協調して取り組む/コラボレイトゥ)
今回のキーワードwelfareの語源は、well(良い)+ fare(旅)に由来します。生きるという旅をより良くするためのことで、「福祉」や「福利厚生」、「生活保護」を意味します。これを逆さまにしたfarewellは、(旅)+(良い)で、これからも良い旅を。「別れ」、「送別会」、「(間投詞の)さようなら」という意味になります
福祉は、特定の誰かのためではなく、みんなが幸せになれるように取り組む活動や仕組みのことです。まさしくleave no one behind=誰も置き去りにしないことですね。
さまざまな産業と繋がる仕組み。その具体例をナレーションでこう言っています。
「建物の周りに広がる畑と森は、高齢化で管理ができなくなったしまった所有者から借りているものなんです」
字数の関係で「森」はカットしました。
⇒He leases the fields surrounding the facility from the aging owners who can’t maintain the land.
*lease(借りる/リース)、field(田畑/フィールドゥ)、facility(施設、設備/ファシリティ)、aging(年老いた、老齢化の進む/エイジング)、owner(所有者/オウナー)、maintain(良好な状態に維持する/メインテイン)
そして、障がいのある人たちと荒れ放題だった畑を耕しサツマイモを育て、スイートポテトを販売したり、台風で倒れた木を薪にして、給湯ボイラーの燃料にするのです。
高齢化などの地域の課題解決にも目を向け、そこに住むみんなが幸せで自分らしい生き方ができる「まち」を作る。そんな思いを主人公は語っています。
「誰もがその人らしく、なんとなく楽しい生活が営めるような地域社会を目指していきたい」
⇒I want to create a community where everyone can be themselves while living a happy life.
LESSON
POINT2
型にはまらない考え方をしよう!
翻訳の肝
福祉の枠にとらわれず地域を活性化している主人公。ナレーションではこう表しています。
「地域の人のために、福祉の“枠”を超えていく…」
「昔ながらの」という意味の形容詞traditionalを使い、Going beyond the traditional welfare system for a communityと訳せます。
主人公は既成概念を捨てて考えました。この状況を表すのにピッタリなイディオムを使って訳しました。
⇒Thinking outside of the box for a community.
*outside(外側/アウトゥサイドゥ)
「箱の外で考える」、すなわち「既存の枠組みにとらわれずに考える」という意味のイディオムです。前置詞ofを取ってthink outside the boxと言うこともできます。
世の中の発明やイノベーションは、すべて箱の外から生まれています。アップル創業者のスティーブ・ジョブズが言ったキャッチフレーズ『Think different』も、箱の外で考えることを奨励していますね。
環境問題もそうだけど、福祉問題は多くの人が関わる取り組みにしてこそ、解決の糸口がつかめるんだよ。自分や他の人の幸せや生き方を考えてみると、みんな人それぞれなのは当たり前で、まず相手の声を聞き、幸せや生き方を一緒に考えることが大切だね。相手にとって何が必要なのかを理解していくことが福祉welfareに繋がると思うよ。
サステナティーチャー
フジテレビで5年間、LA駐在を経験。現在「フューチャーランナーズ」の英語校正を担当。エンタメを利用して英語を学ぼうと、洋楽のバンド活動にいそしむ。
(C)ガチャムク
地域の中にいるお年寄り、障がいのある方、大人も子供も、いろんな人がいることを考えながら、自分の住んでる町や地域を知ることも大事ですな。それは、普段の暮らしの中で、みんなが困っていることや、こんなことができたら楽しいだろうなと思いをめぐらすことですぞ。
LESSON
POINT3
発音しよう
- ・Welfare
- ・Welfare services have had very limited system.
- (福祉事業はとても限定された中で行われてきた)
鈴木 唯
フジテレビアナウンサー
早稲田大学国際教養学部卒業。中高はオール英語のコースを選択し、米国ワシントン大学への留学経験あり。
モットーは「やらない後悔よりやる後悔」。
英語好きを仕事に生かし、ハリウッドセレブや海外アスリートの取材を担当している。大好きなレオナルド・ディカプリオもインタビュー済み。実はゲーム好き。