サステナ 英語レッスン

2021 Voice of Youth Empowerment サステナ英語プレゼンテーションチャレンジ

サステナ英語って何?

17のゴールとは

Power to the Girls

少女たちに自由と権利を!

すべての人に健康と福祉を 質の高い教育をみんなに ジェンダー平等を実現しよう

LESSON
POINT
1

性別に関係なく自分らしく生きたい

番組中のキーワード ジェンダー平等/gender equality

今回のキーワードはgender equality=ジェンダー平等。

「ジェンダー」という言葉は、メディアなどでも、そのままカタカナで使われています。ジェンダーは、種類・タイプを示すラテン語genusに由来し、共通の語源を持つ単語にgene(遺伝子/ジーン)があります。生まれついての種類という意味から転じて「性別」を示す言葉として使われます。
より詳しく説明すると、生物学的な性を示す「セックス」に対して、ジェンダーは「社会的・文化的に作られた性差・性別」のことです。つまりそれは、男性中心の社会で培われた歴史や文化の中で、いつの間にか作られた価値観による社会的役割のことです。「男らしさ・女らしさ」などで表現されてきました。
「男の子なんだから泣いちゃダメだよ」とか「家事は女性がするもの」。このような過去の社会・文化から生まれた価値観を元にした性別を指す言葉。それが「ジェンダー」と呼ばれるものです。

発展途上国では9人に1人の少女が15歳未満で結婚し、早すぎる妊娠や出産により毎年およそ5万人が命を落としています。その背景にはジェンダー平等の軽視があります。主人公がこう語っています。

『略奪婚』と言っているんですけど、自分の意志に反して若い女の子が村の男性に連れていかれて結婚を強いられる、というのがいまだに起きている。男女平等とか親にそういう考えが全くないので、全然聞き入れてくれなかった
⇒“Bride kidnapping” is still common.
 Young girls are abducted by men of their villages,
 and forced to marry them against their will.
 Parents have no notion of equality for women,
 so they are no help.
*bride(花嫁/ブライドゥ)、kidnap(誘拐する、拉致する/キッドナプ)、common(よく起こる/カモン)、abduct(誘拐する、拉致する/アブダクトゥ)、against one’s will(自分の意志に逆らって/アゲンストゥ・ワンズ・ウィル)、notion(考え/ノウション)、equality(平等/イクワラティ)、be no help(力になってくれない/ビィ・ノゥ・ヘルプ)

equality=平等の実現には、古い慣習のある社会を変えなければならない、と主人公はラオスで動きました。

教師や保護者への啓発や演劇などを通じてジェンダー平等を訴える活動を進めてきました
字数の関係で「演劇などを通じて」はカットしました。
⇒She worked with teachers and parents
 to bring awareness for gender equality.

*bring awareness(自覚をもたらす/ブリング・アウェアネス)

人道的見地から変えるべき古い慣習や伝統は、途上国だけでなく先進国にもあります。それを変えていくのがわたしたちの使命です。

LESSON
POINT
2

ジョン・レノンはSDGsの先駆者

翻訳の肝

タイトルのPower to the Girlsは、ジョン・レノン(1940-1980)の歌からインスピレーションを受けました。1971年に発表されたPower to the Peopleというシングル曲です。革命をテーマにしていますが、実はジェンダー平等についても歌っているのです。歌詞の一部を見てみましょう。

I gotta ask you comrades and brothers.
君たち同胞に聞いておきたいことがある
How do you treat your own woman back home?
家で恋人や奥さんをどう扱ってる?
She got to be herself.
恋人、奥さんも自分らしくあるべきだ
So she can free herself.
それなら彼女も自由になれる
Singing, power to the people.
歌おう、「人々に力を」
*gotta(~しなければならない/ガタ/have got toのhaveが省略された口語形)、comrade(同志/カムラドゥ)

ジョン・レノンは女性(歌の中では恋人、妻)の人権をもっと尊重すべき、と50年も前に主張していました。歌詞の中には今でいうSDGsに通ずる精神(“自分らしく”)がちゃんと盛り込まれていますね。
ビートルズ時代から政治的な発言が多かったジョンですが、この曲にもジェンダー平等を含めて「抗議の声を上げよう」というメッセージが込められているのです。

番組で主人公もこう言っています。
何かおかしいと思ったら声を上げられる、その声が聞かれる社会。暴力や差別に対して怯えなくていい社会を少しでも実現できればいいと思います
⇒When you raise a red flag, your voice is heard.
 I hope I can help to realize such a society
 without violence or discrimination.

*raise a red flag(待ったをかける、警告を促す/レイズ・ア・レドゥ・フラグ)、discrimination(差別/ディスクリミネイション)

Singing, power to the girls, right on

ジェンダー差別は、途上国、先進国を問わず、世界中で起こっています。ジェンダー平等を進めることは、突き詰めれば、地球上の貧困が減り、子どもの健康が守られることに繋がります。それは平和で健全な社会づくりに不可欠なことだね。

サステナティーチャーサステナティーチャー

サステナティーチャー

フジテレビで5年間、LA駐在を経験。現在「フューチャーランナーズ」の英語校正を担当。エンタメを利用して英語を学ぼうと、洋楽のバンド活動にいそしむ。

ガチャピンとムックガチャピンとムック

(C)ガチャムク

Power to the People、力強い歌だったけど、ジョン・レノンさんのImagine(1971)も同じ地球に住むみんなが仲良くするのにもってこいの歌だよね。 想像してごらんよ、みんなが世界を分かちあっている姿を。。。

LESSON
POINT
3

発音しよう

  • ・Gender equality
  • ・She worked with teachers and parents to bring awareness for gender equality.
  • (彼女はジェンダー平等を啓蒙する活動を教師や保護者と進めてきた)
鈴木 唯

鈴木 唯

フジテレビアナウンサー
早稲田大学国際教養学部卒業。中高はオール英語のコースを選択し、米国ワシントン大学への留学経験あり。
モットーは「やらない後悔よりやる後悔」。
英語好きを仕事に生かし、ハリウッドセレブや海外アスリートの取材を担当している。大好きなレオナルド・ディカプリオもインタビュー済み。実はゲーム好き。