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- ケーキに込めた“痛烈”メッセージ
LESSON
POINT1
SDGsの目標は一つが欠けてもダメだと意識しよう
番組中のキーワード 土台なくして成長なし/No Foundation, No Growth
「誰一人取り残さない」というSDGsの理念に則り、貧困やジェンダーなどあらゆる側面での格差を解消し、すべての人が人間として尊厳を持って生きることのできる社会を作ろうと、いろいろな方々がアクションを起こしています。
今回の主人公は、今のSDGsの状況を知ってもらおうとユニークなイベントを催しました。
「たぶんきっかけなんだと思うんです。目で見て『おっ何あれ』って思ったり。五感を使ったいろんなやり方ができるなと最近は思ってます」
⇒We need to grab people’s attention with something physical.
Recently, I’m full of ideas that use all five senses.
*grab(とらえる/グラブ)、physical(肉体の、身体的な/フィズィカル)、five senses(五感/ファイヴ・センスィズ:触覚touch、味覚taste、聴覚hearing、視覚sight、嗅覚smell)
見た目で興味を引き付ける(grab one’s attention with something physical)ために選んだのはケーキです。
「パティシエと学生達が自然由来の材料でSDGsの17色を表現します」
⇒The cake was baked by patissiers and students using 17 natural colorants to depict the SDGs.
*bake(焼く/ベイク)、patissier(パティシエ、ケーキ料理長/パーティシェイ)、colorant(着色剤/コロラントゥ)、depict(表現する、描写する/ディピクトゥ)
3段ケーキのそれぞれの段はSDGsの縦と横のつながりを示しています。「環境」「社会」「経済」それぞれに関連する目標を横に並べて段を作り、積み上げていきます。(※ゴールをクリックすると詳しい内容が確認できますのでチェックしてみて下さい)
1段目:社会の土台。環境に関する4つの目標
環境
Goal 6 安全な水とトイレを世界中に
Goal 13 気候変動に具体的な対策を
Goal 14 海の豊かさを守ろう
Goal 15 陸の豊かさも守ろう
2段目:教育や福祉など人の営みの基本
社会
Goal 1 貧困をなくそう
Goal 2 飢餓をゼロに
Goal 3 すべての人に健康と福祉を
Goal 4 質の高い教育をみんなに
Goal 5 ジェンダー平等を実現しよう
Goal 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
Goal 11 住み続けられるまちづくりを
Goal 16 平和と公正をすべての人に
3段目:経済の発展
経済
Goal 8 働きがいも経済成長も
Goal 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
Goal 10 人や国の不平等をなくそう
Goal 12 つくる責任 つかう責任
そして、これらをつなぐのがGoal 17 パートナーシップで、ケーキの頂上に据えて完成します。
しかし、日本が遅れていると言われる「ジェンダー平等」や「気候変動対策」などの5つのピースを抜き取ると、ケーキは崩れてしまいました。
これは「土台がなければ、経済の発展も続かないという痛烈なメッセージです」
⇒It means “no foundation, no growth,” a scathing message.
*foundation(土台/ファウンデイション)、scathing(厳しく批判する/スケイジング)
経済だけを優先してケーキを高く積んでも、環境という土台が崩れれば、跡形もなくなることを示唆しています。
今回のキーワードNo Foundation, No Growth(土台なくして成長なし)を五感で訴えるケーキ。土台の大切さがよりリアルに伝わったのではないでしょうか。
LESSON
POINT2
日本が遅れている5つの分野も知っておこう
「ジェンダー平等や環境など日本が遅れている5つのパーツを抜き取ると・・・ケーキが崩れました」
⇒The five goals, which Japan is behind on, are removed...and the cake collapses.
*be behind on~(~に遅れている/ビィ・ビハインドゥ・オン)、remove(取り外す/リムーヴ)、collapse(崩壊する/コラプス)
ケーキを崩すことになった5つのゴールをあらためて見てみます。
■Goal 5(ジェンダー平等を実現しよう)■Goal 13(気候変動に具体的な対策を)■Goal 14(海の豊かさを守ろう)■Goal 15(陸の豊かさも守ろう)■Goal 17(パートナーシップで目標を達成しよう)
気候変動が激化すると、経済活動含めてすべてのゴールが悪影響を受けます。地球環境が安定しているからこそ、社会生活や経済活動が成り立っていることを肝に銘じたいですね。
主人公はこう言っています。
「(SDGsを)知った上で初めて人間は意識してアクションを起こせると思うので、自分としては広げられるといいなと思っています」
⇒Once we are aware, we can take conscious action. I’m determined to spread the awareness.
*conscious(意識的な/カンシャス)、be determined(決心している/ビィ・ディターマンドゥ)
17のゴールはそれぞれバラバラではなく、密接につながっているんだね。たとえば、地球には働きがいのある人間らしい仕事(Goal 8)が手に入らなくて、貧困状態(Goal 1)に陥る多くの人たちがいます。貧困によって健康(Goal 3)を害し、教育(Goal 4)も受けられなくなる。それが格差や不平等(Goal 10)を生み、紛争(Goal 16)にもつながります。つまり、どれか一つでもおかしくなると他にも影響が出るという関係だね。
サステナティーチャー
フジテレビで5年間、LA駐在を経験。現在「フューチャーランナーズ」の英語校正を担当。エンタメを利用して英語を学ぼうと、洋楽のバンド活動にいそしむ。
(C)ガチャムク
小さなほころびや困ったことを放っておくと、地球は取り返しのつかないことになるんですな。
SDGsのケーキを見て、わたくし、こう思いました。崩れてもケーキは食べられますが、やっぱり美しくないと食欲はわきません。17のゴールをお互い支え合いながら、大きくて価値が高くて、みんながおいしく食べられる地球というケーキを作っていきたいもんですな。
LESSON
POINT3
発音しよう
- ・No foundation, no growth
- ・It means “no foundation, no growth,” a scathing message.
- (「土台がなければ、成長もない」という痛烈なメッセージです)
鈴木 唯
フジテレビアナウンサー
早稲田大学国際教養学部卒業。中高はオール英語のコースを選択し、米国ワシントン大学への留学経験あり。
モットーは「やらない後悔よりやる後悔」。
英語好きを仕事に生かし、ハリウッドセレブや海外アスリートの取材を担当している。大好きなレオナルド・ディカプリオもインタビュー済み。実はゲーム好き。