サステナ 英語レッスン

2021 Voice of Youth Empowerment サステナ英語プレゼンテーションチャレンジ

サステナ英語って何?

17のゴールとは

Zero Waste, Be Happy!

捨てないで みんなハッピー!

つくる責任 つかう責任 パートナーシップで目標を達成しよう

LESSON
POINT
1

フードロスの裏側にあるもの

番組中のキーワード 余った食品/excess food

飲食店勤務の経験がある今回の主人公は、フードロスを減らすための取り組みとして携帯のアプリを開発しました。

フードロスを減らすため、ヨーロッパの取り組みに着目した川越さんは、2018年にその日本版を開発しました
⇒Mr. Kawagoe saw Europe’s efforts to reduce food waste
 and introduced the system to Japan in 2018.

「フードロスを減らす」ことを、ここではreduce food wasteと表現しています。
なぜ英語ではfood loss ではなく、food wasteを使われているのか。両方とも「食品廃棄」を表す言葉ですが、この文脈で主人公のアプリができることを説明するにはwasteが適しています。
2つの表現のニュアンスの違いについては、サステナ英語レッスンでも過去に取りあげています。詳しくはこちらからチェックしてみて下さいね。
Food loss, Food waste のニュアンスの違いは?

主人公が開発したのは、余った食品を通じて販売したい人と買いたい人を結ぶアプリです。
それは、携帯アプリ上で、余った食品を売買するフードシェアリングアプリ TABETE
⇒TABETE is an app that shares information on excess food
 which would otherwise be wasted.

*excess(余分な・過度の/イクセス)、otherwise(さもなければ/アザワイズ)

ここで今回のキーワードexcess food(余った食品)が出てきます。
英文を見ると日本語にはない文章が捕捉されているのに気づきましたか?
「余った食品」に対して、「それはいずれ廃棄されてしまうであろう」という意味の which would otherwise be wasted という情報が足されています。excess foodがfood wasteを引き起こしている因果関係をはっきりさせ、フードロス対策として開発されたアプリだということを強く印象付けることができます。

excess foodの裏にあるもの。それは大量生産であり大量廃棄です。
mass production(大量生産)、mass consumption(大量消費)、mass disposal(大量廃棄)は、長い間、人間にとって便利で快適な暮らしを提供してきた社会経済システムです。その一方で自然環境に大きな負荷をもたらしました。廃棄などを減らし、環境負荷が少ない循環型社会経済システム(Circular economy/サーキュラー・エコノミー)を目指す取り組みをZero Waste(ゼロ・ウェイスト)と言います。

LESSON
POINT
2

比喩を使って表現力アップ

翻訳の肝

番組でこのようなナレーションがあります。

『捨てられてしまう食品』でみんなが幸せに…
原文を直訳すると、このように表現できます。
“Foods that would be wasted” can make people happy. 
でも、ここで比喩を使うと、主人公のアプリの目的をより分かりやすく伝えることができます。

比喩とは、物事の説明や描写に他のものを当てはめ、たとえる表現ですね。日本語と同じように、英語でも simile(直喩・明喩/スィミリー)やmetaphor(隠喩・暗喩/メタフォァ)という種類があります。

simileはlikeやasを使って、直接的に表現するものです。
例)Cry like a baby. 「赤ちゃんのように泣く」
  He is as cool as a cucumber. 「彼はきゅうりのように冷たい=彼は冷静沈着だ」
metaphorの表現方法は幅広く、簡単に言うとlikeやasを使わずに、暗に例える表現で色々当てはめることができます。
例)You’re a shining star. 「あなたは輝く星だ=輝いて見える・花形だ」
  He broke her heart.  「彼は彼女の心を壊した=彼は彼女の心を傷つけた」

ここで先ほどのナレーションが実際にどう英訳されたのか見てみましょう。
『捨てられてしまう食品』でみんなが幸せに…
⇒Rescuing food and be happy.

rescue(救出する)は、危機や絶体絶命の状況から救い出すというニュアンスがありますが、このように比喩的表現として人や動物以外にも使うことができます。
「捨てられてしまう食品」を「救出しなかったら全部台無しになってしまう食品」というシビアなニュアンスを込め、文章全体を意訳することで主人公のアプリ開発に込めたメッセージをダイレクトに表現することができています。

日本は食べ物が豊かな国だよね。だからこそ、excessがそのままwasteにならないように一人ひとりが意識することが大切だと思う。今回出てきたアプリのように、「視野を広く持つ」ことで生まれるサービスや技術が色々な人や物事の問題を解決することに繋がるね。

サステナティーチャーサステナティーチャー

サステナティーチャー

フジテレビで5年間、LA駐在を経験。現在「フューチャーランナーズ」の英語校正を担当。エンタメを利用して英語を学ぼうと、洋楽のバンド活動にいそしむ。

ガチャピンとムックガチャピンとムック

(C)ガチャムク

おいしい食べ物がたくさんあるから、ついあれもこれもってなりがちだけど、Goal 12にあるように、ぼくたちにも「買う責任」があるもんね。食べきれないものは買わない、買ったものはちゃんと消費するとか、消費者としての意識が大事だね。

LESSON
POINT
3

発音しよう

  • ・Excess food
  • ・It’s an app that shares information on excess food which would otherwise be wasted.
  • (廃棄予定の余った食品情報を共有するアプリ)
鈴木 唯

鈴木 唯

フジテレビアナウンサー
早稲田大学国際教養学部卒業。中高はオール英語のコースを選択し、米国ワシントン大学への留学経験あり。
モットーは「やらない後悔よりやる後悔」。
英語好きを仕事に生かし、ハリウッドセレブや海外アスリートの取材を担当している。大好きなレオナルド・ディカプリオもインタビュー済み。実はゲーム好き。