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LESSON
POINT1
いろいろな「ごみ」の英語を覚えよう
番組中のキーワード ポイ捨てごみ/litter
町中で見かけるポイ捨てごみ。放っておけば水路や河川をたどり海に流出し、生態系に重大なダメージを与えます。主人公はごみ拾いを促進するアプリを開発しました。
「拾ったごみを写真に撮って投稿し、どこで、どんなごみを拾ったのかを『見える化』します」
「見える化」は、アプリ上でシェアすると言い換えて訳しました。
⇒People can post a picture of litter they picked up and share the objects and locations of it on the app.
*post(投稿する/ポウストゥ)、litter(ごみ/リタァ)
今回のキーワードlitterはごみのことですが、ごみを表す単語はタイトルで使ったgarbageを含めてたくさんあります。それぞれの違いを見てみましょう。
■trash(トゥラシュ)空き缶、紙ごみなど一般的なごみ/アメリカで主に使われる
■garbage(ガーベジ)がらくた、生ごみ/アメリカで主に使われる
■rubbish(ラビシュ)ごみ、がらくた/trash、garbageとほぼ同じ意味で、イギリスで主に使われる
■waste(ウェイストゥ)廃棄物。何か使った後に出るごみ/nuclear waste 核廃棄物
■litter(リタァ)ボイ捨てごみ。通常、公共の場所に散乱したごみを指す。公園や高速道路などの看板に使われる/No Littering 不法投棄禁止
※ここで挙げた5つの単語はすべて不可算名詞で、複数形にはなりません。「たくさんのごみ」と表現する場合は、a lot of trash、lots of garbageなどとします。
番組ではlitterが動詞としても使われていました。
「最近、ポイ捨てが増えている使い捨てマスクにはプラスチック原料が含まれています」
⇒Recently, disposable masks are littered everywhere. These masks contain plastic materials.
*disposable(使い捨てできる/ディスポウザブル)
拾ったごみの写真を投稿すると、SNSに「ありがとう」が届きます。このアプリの利用者はこう言います。
「拾ったということをシェアして、感謝の気持ちをもらえるのがすごくいい」
⇒Receiving positive feedback from others makes me feel good.
*positive(好意的な/パズィティヴ)、feedback(反応、評価/フィードバク)
このアプリは世界108ケ国で使われ、ごみ拾いの輪が広がっているそうです。ポイ捨てごみを拾うことは、いつでもどこでも一人でも始められる行動ですね。
LESSON
POINT2
社会への警鐘を鳴らす効果があるワードチョイス
翻訳の肝
主人公は、海に流出するプラスチックごみの問題にも取り組んでいます。
「さらに、海洋プラスチックごみの実態を探るため、低コストで調査ができる小型の装置も開発」
⇒In order to research microplastics pollution in the aquatic ecosystem, they developed a small device that can be operated at a lower cost.
*microplastics(マイクロプラスチック/マイクロウプラスティクス)、pollution(汚染/ポリューション)、aquatic(水中の/アクワティク)、ecosystem(生態系/イーコウシスティム)
「海洋プラスチックごみの実態」は、直訳すれば “the reality of marine plastic waste” のようにも表現できます。でも、実際は “microplastics pollution” と、「実態」=「汚染にさらされている」ことを具体的に表現した単語が使われています。
なぜなら、今、世界で問題になっているのは直径5mm以下のマイクロプラスチックだからです。海に流れたプラスチック製品が紫外線や波の力で細かい破片となったものです。その小ささから、魚介類が体内に取り込み、食物連鎖で生態系に甚大なダメージを与えると言われます。その魚を食べる人間への影響も懸念されます。
問題の物質を特定し、「実態は生態系における汚染だ」と具体的に表現することで、より分かりやすくvisualize (見える化)した翻訳になっています。
小売店でレジ袋が有料化されて1年2ケ月が過ぎ、「プラスチック資源循環促進法」という法律ができ、来年の春からスプーンやストローも無料で配れなくなるね。さらにはクリーニング屋さんのハンガーやホテルの部屋の歯ブラシや櫛も対象になるかもしれない。プラスチックごみは、環境にすぐに影響が及ぶ問題だけど、逆に身近なところから解決の方法を探っていくことが大事だね。
サステナティーチャー
フジテレビで5年間、LA駐在を経験。現在「フューチャーランナーズ」の英語校正を担当。エンタメを利用して英語を学ぼうと、洋楽のバンド活動にいそしむ。
(C)ガチャムク
プラスチックって便利だから、使うことに慣れてしまっているよね。でも少しでも頼りすぎないような習慣をつけるようにするよ。マイバッグはもちろんのこと、マイボトル、マイスプーン、マイはし、もね。
それから、プラスチックに限らずごみは拾うのは当たり前。ポイ捨てにも注意しよう!
LESSON
POINT3
発音しよう
- ・Litter
- ・People can post a picture of litter they picked up.
- (拾ったごみの写真を投稿できる)
鈴木 唯
フジテレビアナウンサー
早稲田大学国際教養学部卒業。中高はオール英語のコースを選択し、米国ワシントン大学への留学経験あり。
モットーは「やらない後悔よりやる後悔」。
英語好きを仕事に生かし、ハリウッドセレブや海外アスリートの取材を担当している。大好きなレオナルド・ディカプリオもインタビュー済み。実はゲーム好き。